宍戸受け連載?

2003年1月8日
とりえあえずどこらへんが宍戸受けなのかという突っ込みはなしでお願いします。<何を今さら。
関係ないですが今日のアニプリはイマイチ・・・ゲフゲフ・・・。



寝坊はするわ、罰として朝っぱらから走らされるわで宍戸はすっかり疲れきって昼休みを迎えた。
あの神経質な手塚課長の事だ、すこしでも眠そうな気配を見せたならば「まだ、走りがたりないようだな」と、
さらに走らされかねないと思い宍戸は午前中の仕事を死ぬ気で頑張ったのだ。
そして、社内放送のラデツキー行進曲が爽やかに流れ昼休みを告げると同時に宍戸はデスクに倒れこむように眠りについたのだった。
ちなみに一緒に走らされた鳳は今日は外回りの仕事で社内には居ない。
宍戸が貴重な休憩時間を有効活用しようと眠りこけていると、それを見つけある人物が近づいてきた。

「宍戸ー、自分なに寝とるんや?」

関西弁を話す人は社内では少ない。しかも宍戸と同じ課内では一人に限定されてくる。
宍戸はうっすらと目をあけると不機嫌そうに、忍足を睨んだ。

「なんだよ、俺は眠いんだ、話しかけんじゃねぇーよ」

「あいかわらず愛想悪いやっちゃなー。人が折角昼飯一緒しよう思って声かけとるんに〜」

「昼飯?」

そう言えば、慌てて出てきたので朝食を食べ損ねた上に弁当も持ってきていない。
宍戸がしまったという顔で言うと忍足がわかっとる、わかっとると頷いてビニール袋を持ち上げて見せた。

「どうせ自分、何ももってないんやろ?俺の奢りや、奢り」

「マジで・・・?」

「そない警戒せんでもええやん〜、普通のコンビニのパンやないか」

忍足が苦笑交じりに言うと、宍戸が怪訝そうに、

「いや、後が恐そうだなーなんつって・・・」

「別に後で倍返しにせぇとか言わへんて」

あまりにも警戒している宍戸に忍足は呆れたようにわざと深々とため息をつくと
押し付けるようにパンの入ったビニールを宍戸に渡した。
初めは警戒していた宍戸だったが袋の中を覗いた瞬間表情が変わった。

「どうや?気に入った?」

「忍足、おまえって本当いいやつだな〜、てゆーか、マジでこれ俺が食っていいのか!?」

「せやから、おごりやゆーとるやん」

つまり宍戸亮とは実に単純な生物だったのだ。

「で、でもこれアレだろ?ロー●ソンの限定品のチーズサンド!俺が行くとき何時も売り切れなんだよなー」

さっきまで警戒していたのが嘘のように嬉しそうに、忍足ではなく、チーズサンドに微笑みかける姿は本当に幸せそうで
忍足は思わず笑ってしまうほどだった。

「そーか、それはよかったなー。まぁ遠慮せんで食べや」

宍戸ががつがつと物凄い勢いでチーズサンドを胃に押し込むのをみながら、自分も別のビニールからウーロン茶を出してそれを飲んでいると、
ものの数分もしないうちに宍戸はぜんぶ平らげてしまった。

「自分、食べるの早すぎやで。もっとゆっくり食べな太るで?」

「るせーな、朝から何も食ってなかったんだからしょーがねぇだろ」

ぶっきらぼうにそう言った宍戸は何時もの不機嫌そうな彼に戻っていたが、忍足は特に気にしなかった。
というか、宍戸をからかって遊ぶのが忍足の日課のようなものなので、忍足は忍足で楽しんでいるので問題はない。

「ん、まだ1つのこっとるで?食べんのか?」

「いやー、こんな美味いもん俺一人で食ったらばちがあたっちまうぜ、コレは景吾にもって帰ってやろーと思って」

「なんやまた宍戸の親ばかがはじまった〜。自分ほんま息子可愛がりすぎやで?ちゅーか自分息子以外興味ないんやないか?
まだ若いのにそんなんやったら彼女できひんで」

「いらねーよ、女なんか!俺は景吾だけで十分だ」

「ほんま親バカやな〜。コンパ誘ってもきいひんし、遊びにも行かん、自分そんなんでようもつなぁー」

「いつも女とっかえひっかえして遊びまくってるてめぇがおかしいんだよ!」

「人聞き悪いわ〜、別に俺かてそんなに遊んでないってー」

そのときラデツキー行進曲が昼休みの終わりを告げた。

「ほなな、自分もう居眠りしたらあかんでー」

「あほ、居眠りなんてしてねーよ!・・・たく、忍足のやろーマジでむかつくぜ!」

無性にイライラして机を殴ると、鈍い音がして手がじんじん痛んだだけで何の解決にもならなかった。
そのうえ宍戸は午前中ほとんど眠気と疲れのせいで仕事が手につかなかったので、机の上には書類の山、山、山。
それを見て、宍戸は怒りも忘れてどっと脱力感を覚えた。

「しゃーねー・・・さっさと片付けて帰るか」

宍戸が気を取り直してそう呟くと、

「何を言っている、お前は今日は夜勤だと朝言っただろう?」

きらん、と手塚課長の銀縁眼鏡が鋭く光った。

「はぁ?!んなこと聞いてねぇーよ。じゃなくて聞いてませんけど?」

「ばか者!それはお前がちゃんと聞いていなかったからだ!とにかく今日は夜勤だ。終わるまでは返さんからな!」

「マジかよ・・・」

「返事は?」

「・・・はい」

宍戸は不本意ながらも、課長命令とあっては仕方なく返事をした。
課長が自分のデスクに戻っていくのを見て宍戸は書類の山に埋もれるように突っ伏した。

(嘘だよ・・・夜勤なんて聞いてねぇーよ、ちくしょー、課長め)

今日2度目の課長への文句を心の中で唱えながら、宍戸の頭の中は可愛い息子の事でいっぱいだった。
今日の朝も自分が遅刻したせいで朝食と弁当の準備は愚か幼稚園まで送っていくこともできづに、
景吾を一人で滝のところに行かせてしまったことを宍戸はとても後悔していたのだ。

(せっかく今日の晩は景吾の好物(跡部様の好物とは違います。あくまでお子様味覚で)のオムライス作ってやろうと思ったのに)

景吾は自分の息子ながら本当にしっかりしている。
誰に似たのかは知らないがとても5歳の子供とは思えないほど、それにとても優しい子供で、
宍戸の仕事が忙しいことを知っていて、景吾は何一つわがままも言わなければ文句も言わないのだ。
それは親としては嬉しい事には違いなかったが、時折思う。
まだこんなに小さい子供なのに自分がふがいないばかりに変な気ばかり使わせて、景吾に無理をさせているのではないかと。

(はぁー・・・。しょうがねぇ、滝に頼んで幼稚園まで迎えに行って貰うか)

宍戸が悶々と心を砕いているうちに刻々と時は過ぎ、またラデツキー行進曲が流れ、仕事の終わりをつげた。
宍戸以外の社員たちは帰り支度をするとばらばらと帰っていき、今この部屋に残っているのは残業の在る宍戸と他数名と忍足だけだった。

「ほな、宍戸おつかれさん」

「おう、御疲れ・・・」

「自分元気ないな、大丈夫か?」

「あぁ、大丈夫だ。すこし眠いだけだ、どうってことねぇよ」

「さよか、ほなまた明日」

「じゃーな」

そう言って忍足に軽く手を振った。
そのときも、宍戸は景吾のことだけがきにかかってしょうがなかった。


23日私立の入試です。しばらく日記書かないほうがいいかもしれません。
ぶっちゃけ落ちそうです。あはははは。


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